「富山市健康プラン21」における歯科保健事業

21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」に基づいて、富山市で行っている歯科保健事業を紹介します。

「富山市健康プラン21」とは

現在、日本の平均寿命は世界一を誇っていますが、その反面、生活習慣の変化に伴い生活習慣病(がん、心臓病、脳卒中など)が増加しています。
その結果、働き盛りの人の死亡や介護の必要な寝たきり老人の増加などの社会的な問題に繋がっています。
そこで、市民の健康を守るため21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」の地方計画として「富山市健康プラン21」が誕生しました。

◆目標

  1. 壮年期死亡の減少
    生活習慣病を予防し、早死にを防ぐ
  2. 健康寿命の延伸
    介護を要しない状態での長生き
  3. 生活の質の向上
    病気や障害の有無に関わらず、生きがいを持って幸せに

◆基本コンセプト

  • 市民一人ひとりが主役です。
  • 生活習慣病の「一次予防」を重視します。
  • 乳幼児から取り組みます。
  • 地域ぐるみで取り組みます。
  • 具体的な目標を設定します。

◆計画の5つの柱

  1. 栄養・食生活
  2. 休養・心のゆとり
  3. 身体活動・運動
  4. 歯の健康(むし歯の減少、歯周病の減少)
  5. たばこ・アルコール

以上のように、「歯の健康」は「富山市健康プラン21」の中でも健康づくり推進の重要な1分野として位置づけられています。
キャッチフレーズはこうです。「あなたもわたしも、セルフケアで8020!!」
(8020とは80歳で20本以上歯を残そうという運動)

市民自らの歯の健康づくりとしては以下のことが重要です。

  • むし歯や歯周病について正しい知識を身につける。
  • 個別の歯磨き指導を受け、自分に合った歯磨きを実践する。
  • 「かかりつけ歯科医」をもち、定期的に歯科健診や予防処置を受ける。
  • むし歯予防のためのフッ素を利用する。
  • バランスのとれた食事を心がけ、よくかむ。

また、歯の健康に関する主な目標値(平成14~23年までの10年計画)として

むし歯のない幼児の増加(3歳児) 59.9%→70%以上
フッ素塗布を受けたことがある幼児の増加 45%→60%以上
12歳児の一人平均永久歯むし歯数の減少 2.14本→1本
新40歳歯周病疾患検査を受けた人の増加 15.1%→30%以上
妊婦歯科健康診査を受けた人の増加 24.6%→30%以上

「富山市健康プラン21(第2次)」の策定

「健康日本21」の取り組みに引き続き、国では、少子高齢化や疾病構造の変化が進む中で、生活習慣及び社会環境の改善を通じて、子どもから高齢者まで全ての国民がともに支えあいながら希望や生きがいを持ち、ライフステージに応じて、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現することができるよう、平成25年度から平成34年度まで、「健康日本21(第2次)」を推進するものとしています。

本市においても、これまでの課題をふまえ、さらなる健康都市富山を目指すため、「健康日本21(第2次)」の地方計画として「富山市健康プラン21(第2次)」を新たに策定しました。

◆歯の健康に関する目標項目◆(平成25年度~34年度まで)